三ノ段

一服のお茶を更に深めます。

[実技]
和敬点(わけいだて)
昭和18年当時の裏千家家元と奈良 薬師寺の管長が、海軍省に50個に余る陣中茶箱を寄贈し、艦内や基地の野外などで陣中点前が行われました。
戦後、この陣中点前に新しい工夫が加えられて和敬点として発展し、流儀の大切な習いとなりました。
終戦から75年が過ぎた今、戦禍の中で大切にされてきた一服のお茶に触れながら世界の平和を祈る時間を過ごしてみませんか。

[座学]
茶道を深めると、自ずとやまとこころが育まれ、茶道具の取り合わせなどに反映されていきます。
やまとこころに触れるために、三の段では、和歌の入り口である古今和歌集の仮名序を皆さんと読み進め、一服のお茶を更に深めています。
古今和歌集仮名序の冒頭の言葉は聞いたことはあっても、後に続く文章を読むまでにはなかなか至らないものではないでしょうか。
平安時代前期、醍醐天皇の勅命により紀貫之ら選者は1100首余りの歌を四季、恋、旅などの題材に分けて編まれました。その序文に和歌の本質、起源、さま、六歌仙、そして未来向けた想いが綴られています。
目の前の大切な方へ一服を届けるときに、古の人たちの想いをのせて差し上げることが出来たなら幸せなことかと存じます。

講座の最終回は、学んだことを踏まえ茶事を味わってください。

受講料

10万円(税込み110,000円)
和敬点に必要な道具の代金も含みます
受講対象:「二ノ段」終了で、おもてなし茶箱をお持ちの方
※再受講の場合は半額